今日いってきました。
ISSEY MIYAKE がDirectorとして手がけた展示会。
地球の環境問題などによって現在人類が転換期にある中で、「21世紀のものづくりに対して問いを投げかける作品」を展示している。
10点ほど作品があるのだが、特に一番最初にある「ドラゴン」の画は印象深かった。
水墨画のような画なのだがなんとなくぼやーっとドラゴンの姿が立ち現れている。
画はアメリカ人のTim Hawkinsonというアーティストが描いたらしい。
展示会を見終わった後に買ったガイドブックにこの作品について以下のような記述がある。
古来、龍は西洋では「破壊」、東洋では「創造を司るもの」の象徴とされてきた。作家はどんなイメージから、この龍を生み出したのだろう。彼の答えは、意外なものだった。画を描いてるプロセスの中から作品ができあがっていく。
「ドラゴンを描こうと思ったわけではないんです。筆を使った実験をしているうちに、だんだんドラゴンに進化した。つまり、純粋に私の筆から生まれた作品です」
最初から「これ」というイメージがあるのではなく、何となく筆を走らせていたらドラゴンになったらしい。
よくビジネスやスポーツの世界では「結果が全て」と言われるけど、画に限ったことではなく、実は結果に至るまでのこういったプロセスにこそ意味があるのではないのかと最近思う。
そのデザインの対象との対話や、さらにそれに携わる人たちとのコミュニケーションというプロセスを経てものづくりがおこなわれる。
そのプロセスは無限通りあるわけだから、最終的なデザインも無限通りある。
その中からあるデザインが立ち現れ、世に出ることになる。
あるものは社会で受けるかもしれないし、あるものは受けないかもしれない。
そしてそれは最初イメージしていたものと同じかもしれないし、全く違ったものかもしれない。
いずれにしても、デザインを決めるのはプロセスであり、よって「対話」(人-物、人-人)なんだなと。
なんとなく納得。
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